みなさんは日頃、売りことばに買いことば、堪忍袋の尾が切れて爆発など、イラっとして頭から湯気を立てていませんか?
先日、一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会 根岸由紀江先生の「経営に活かすアンガーマネジメント〜怒り、イライラのコントロール術」セミナーを受講しました。
復習を兼ねて、わたしなりの視点でのまとめです。
目次
学び1:アンガーマネジメントと9.11世界同時多発テロ
アンガーマネジメントは1970年代にアメリカで始まったが、2001年9.11の世界同時多発テロ以降、社会不安の増大を受けて一気に普及した。
現代社会に求められているという証拠ですね。
学び2:アンガーマネジメントとトップアスリート
テニスの最高峰プレイヤーであるフェディラー選手を始め、多くのトップアスリートがアンガーマネジメントを受講しているそうです。
「カッとなった時にいかにミスをしないか」。ピンチの時に平常心を保てるかどうかでパフォーマンスは大きく変わりますね。
ちなみに元サッカー日本代表選手の前園さんは、飲酒運転で傷害事件を起こしたことをきっかけに、アンガーマネジメントを受講し、ファシリテーター資格を取り普及活動をされているそうです。
学び3:アンガーマネジメント=怒らない ではない
「怒り」は人間にとって必要な感情表現で、身を守るための防衛本能でもある。だから怒る感情はあってよいもの。それをコントロールするのが、アンガーマネジメントである。
学び4:怒りは第二次感情で、たまって溢れる
心には怒りのコップ(器)があって、それは人それぞれのサイズで、そこに怒りの感情(不安、辛い、苦しい、痛い、嫌だ、疲れた、寂しい、虚しい、悲しい・・など)が、たまっていってイッパイになると怒りが爆発。だから怒りのコップのサイズを大きくする(体質改善)、ときよりコップの中の怒り感情をこぼす作業が必要。
眠ると怒りのコップは空になるそうで、朝から怒っている人は体調の悪い人だそうです。
学び5:この講座一番の学びポイント「怒らせるものの正体は「●●」
この怒りの正体は?は、私にとって一番の学びどころでした。
みなさん「怒らせるものの正体は?」と聞かれて答えられますか?
わたしは考えたことがなかったので、一つひとつ分解して物事の正体、本質を考えることは、これはどんな問題にも共通するなーと思いました。
さて怒らせるものの正体の答えは「べき」。
怒らせるものの正体は「こうあるべき」、理想と現実のギャップにあるそうです。
「挨拶は返すべき」「歩道は歩行者優先であるべき」「上司の飲みの誘いは参加すべき」など。
たしかにその通りですですね。
挨拶を返さない、飲みの誘いを個人的理由で断る、だから腹がたちます。しかし相手も同じ考えとは限らない「こうあるべき」は、人それぞれ違っているんですね。
「挨拶は返すべき」→「他人からの挨拶は返さない」
「歩道は歩行者優先であるべき」→「自転車も歩道を通るべき」
「上司の飲みの誘いは参加すべき」→「アフター5は会社に拘束されず自由であるべき」
とくにジェネレーションギャップで上司と部下とでは「べき」が違っています。
この「人それぞれ「べき」が違う」ということを意識できているかどうか。これこそがアンガーマネジメントができているかどうかということだと、わたしは思いました。
学び6:具体的対策
イラっとしたら、6秒待つ。
自分で変えられるものは、今すぐ努力する。
自分で変えられないものは、現実を受け入れる。
とくに重要でないものは、放っておく、考えない、忘れる。
「べき」は感情で基準を変えない。基準をルール化共有する、できれば社内規定で細かく共有する。
たとえば・・・
会議の●分前には席につく
髪型やファッションなど・・・
会社の伝統や、習慣、などは、世代によって大きく違っているものですよね。
学び7:怒りは上から下に連鎖する
取引先に理不尽なことを言われ、上司がイラっとして部下にあたる。
部下は家に帰ればお父さんで、帰宅後、妻にあたる。
妻は旦那の機嫌が悪いことにイラっとして、子供にあたる。
子供は、学校に行って弱い友達にあたる。
という具合に。
最後に・・・
セミナー後の懇親会で、「日本の名経営者たちは、「スパナを投げたり」「部下を怒鳴り散らしたり」といったことをやってたよね・・」
「怒りはエネルギー、情熱の表れでもあって、経営者には大切な感情であるのも確か。怒りの裏には「愛情」も必要で、怒らないことがよいわけではないよね。」
という話題も出ました。
カッなってではなく、平常心で「怒りを伝える」ことが今の時代は大切。
事件に巻き込まれないために、自分の身を守るために、アンガーマネジメントは役立ちます。ぜひ小学生のアンガーマネジメント教育を義務化してもらいたいですね。
思い立ったら吉日、アンガーマネジメント講座おすすです。
1時間半の短い講座でしたが、感情のコントロールを考えるよい時間になりました。
日本アンガーマネジメント協会
https://www.angermanagement.co.jp/
講師:根岸 由紀江先生(株式会社ユー・ジュエル代表)
http://youjewel.co.jp/